コラム
公開 2022.06.23 更新 2023.04.05

離婚調停の費用や流れ、弁護士に依頼するメリットとは?

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離婚調停をする場合の費用は、申立の際の収入印紙代や郵便切手代などが主で、数千円程度です。
弁護士に依頼する場合には、弁護士費用がかかりますが、調停を有利に進めるには弁護士によるサポートが重要となります。
ここでは、離婚調停の費用や流れ、弁護士に依頼するメリットを解説します。

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離婚調停とは

離婚調停とは、家庭裁判所の調停委員会のサポートを受けて夫婦が離婚問題について話し合うための手続きです。
正式には「夫婦関係調整調停」といいます。

離婚問題が発生したとき、夫婦が自分たちだけで話し合っても解決できないケースが少なくありません。
そんなとき、離婚調停を利用すると家庭裁判所の調停委員や裁判官が間に入ってくれて、夫婦の主張を調整してくれたり調停案を提示してくれたりします。
お互いの意見は調停委員を介して伝えられるので、基本的には相手と会う必要もありません。
夫婦が両方とも調停で合意すれば調停が成立し、離婚できます。

協議離婚がうまくいかない場合にはぜひ離婚調停の利用を検討しましょう。

離婚調停を申し立てるべきケースや状況

以下のような状況であれば離婚調停を申し立てるようおすすめします。

  • 協議離婚の話し合いが決裂した
  • 相手が離婚に応じない
  • 相手と話し合っても離婚条件について合意できない
  • 親権について対立している
  • 相手が財産を開示しない
  • 財産分与の話し合いがうまくいかない
  • 慰謝料について意見の対立がある
  • 相手と連絡がとれない、連絡しても無視される
  • 相手と直接話したくない、顔を見たくない
  • DVやモラハラ事案で、相手と直接話すと危険が及ぶ、話せる状況ではない

離婚調停を自分で行う場合の費用

離婚調停を自分で行う場合の費用

離婚調停を自分で行う場合、かかる費用の内訳や金額は以下のとおりです。

収入印紙代

離婚調停を申し立てる際には、手数料として収入印紙を納付しなければなりません。
夫婦関係調整調停にかかる収入印紙代1,200円です。

郵便切手代

離婚調停を申し立てる際には、連絡用の郵便切手を収めなければなりません。
全国の裁判所によって必要な金額や内訳が異なりますが、だいたい1,000円前後となるでしょう。

戸籍謄本(全部事項証明書)の取得費

夫婦関係調整調停を申し立てる際には戸籍謄本または戸籍の全部事項証明書を添付しなければなりません。
役所で取得するのに450円かかります。

交通費

家庭裁判所へ通うための交通費がかかります。
特に裁判所が遠方の場合には高額になるでしょう。

自分で離婚調停を行う費用の相場

裁判所が遠方などの事情がなければ、合計して3,000円程度が相場となります。

自分で離婚調停を申し立てる場合の注意点

自分で離婚調停を申し立てる際、以下のような点に注意が必要です。

手間と時間がかかる

離婚調停を申し立てる際には、調停申立書の作成や裁判所への提出などの作業をしなければなりません。
申立後も裁判所とのやり取りが発生します。
自分で対応すると手間や費用がかかるデメリットが発生するでしょう。

不利になる可能性が高まる

法律知識がないと、調停委員に自分の考えを説明して理解してもらうのも困難です。
特に相手に弁護士がついているのにこちらが1人で対応すると、調停委員が相手の主張に引っ張られてしまい、こちらが不利になるリスクが大きく高まります。

ストレスが溜まる

離婚調停に1人で取り組んでいると、「本当にこれでよいのだろうか?」と不安になるものです。
調停の流れが相手に傾き、「自分の意見を聞いてもらいにくい」と感じてストレスを溜め込んでしまう方も少なくありません。

離婚調停に1人で臨むとこういったデメリットが大きいので、できれば弁護士に依頼することをおすすめします。

弁護士に依頼するメリット

労力がかからない

弁護士がご本人に代わって調停申立書の作成や裁判所とのやり取りなどの作業を行うので、ご本人には労力がかかりません。

調停に同行してもらえる

弁護士は調停に同行し、話し合いの席にも同席して発言します。自分ではうまく話せない方、自信のない方も安心して調停に取り組めるでしょう。

精神的に楽になる

1人で悩んでいると不安が増大してしまうものです。
弁護士に任せれば法律家としての観点からのアドバイスを受けられるので安心でき、精神的に楽になる方が多数です。

調停委員を味方につけやすい

弁護士が調停委員に説明して理解を得られるよう進めるので、調停委員を味方につけやすくなります。
自分1人では調停委員に説明できる自信がない方や、調停が相手の流れになっていると感じているなら、早急に弁護士へ依頼しましょう。

状況に応じて適切な判断ができる

弁護士はこれまでの経験や法的な観点を踏まえて状況に応じた適切な判断をしますので、結果的に有利に解決できる可能性が高まります。

弁護士費用以上に高額な財産分与や慰謝料を支払ってもらえて、結果的に弁護士費用を払ってもそれを上回る経済的メリットを得られるケースも少なくありません。

有利な条件での離婚、納得できる解決を実現したいなら弁護士へ相談しましょう。

関連リンク

離婚調停の流れ

離婚調停の流れ

離婚調停の大まかな流れは以下のとおりです。

  1. 離婚調停を申し立てる
  2. 調停期日への呼出状が夫婦それぞれに送られてくる
  3. 第1回調停期日で話し合いを行う
  4. 第2回や第3回目の期日が開かれて話し合いを継続する
  5. 合意できれば調停が成立し、離婚できる
  6. 合意できない場合、調停が不成立となって終了する

期間は早くて2か月、長期化すると1年以上かかる可能性もあります。

離婚調停が不成立になってしまった場合

離婚調停が不成立になった場合には、以下のような対応を検討すべきです。

  • 離婚訴訟を起こす
  • まだ別居していなければ、別居して様子をみる
  • 時間を置いてあらためて離婚調停を申し立てる

法律で定められた離婚原因があるかどうか、証拠がどこまで揃っているかによっても、とるべき対応が異なってきます。
迷ったときには弁護士へ相談しましょう。
離婚調停が不成立になった後にスムーズに対応するためにも、調停段階から弁護士へ依頼しておくのが得策です。

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まとめ

離婚調停にかかる費用は、自分で調停を行うなら数千円で足りるケースが多数です。
しかし弁護士によるサポートがないと不利になってしまう可能性がありますので、自分で対応できるか、弁護士に依頼した方が良いか、よく検討いただくことをおすすめします。
多少は費用をかけても弁護士に依頼する方が有利に解決できる可能性が高まります。
離婚問題に積極的に取り組んでいる弁護士を選んで「納得できる離婚」「後悔しない離婚」を実現しましょう。

Authense法律事務所の弁護士が、お役に立てること

弁護士に依頼する場合、調停申立のために必要な書類の作成、裁判所への提出、裁判所や相手方とのやり取りは、基本的にすべて弁護士が代理して行いますので、ご本人の負担を大幅に減らすことができます。
調停には弁護士も同席し、ご本人が話す内容について適宜補足したり、法的な説明を弁護士の方で行うことにより、より有利な条件で離婚できる可能性が高くなります。

記事を監修した弁護士
Authense法律事務所
弁護士 
(第二東京弁護士会)
第二東京弁護士会所属。早稲田大学法学部法律学科卒業、慶應義塾大学法科大学院法学研究科修了。一般民事、特に離婚事件に関する解決実績を数多く有する。離婚カウンセラーの資格を取得しており、法律的な問題を解決するのみならず、常に依頼者の方の心情に配慮し、不安や悩みに寄り添う対応を心掛けている。
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