コラム
公開 2021.01.13 更新 2021.10.16

夫婦関係がうまくいかなくなったとき ― 弁護士に相談できる離婚のこと

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夫婦関係がうまくいかなくなって悩みが生じたときには、自分たちだけで抱え込まずに第三者の意見を聞いてみましょう。解決の糸口をつかめて気持ちも楽になりますし、良い結果につながるケースが多いものです。

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1.夫婦問題で弁護士に相談できること

夫婦間に溝ができてしまい、離婚を考えたら弁護士に相談しましょう。以下のような事項について、アドバイスを受けられます。

1-1.そもそも離婚すべきかどうか

離婚すべきかどうか迷っている段階でも、弁護士にアドバイスを求めることは可能です。
たとえば「暴力を受けている」「相手が不倫して家を出て行った」など、相手の責任が重い場合でもご本人は離婚しようかどうか迷っているケースがあるものです。
1人では決断できなくても弁護士から背中を押してもらうことで、離婚を決意して前に進んでいけます。

また、「性格が合わない」などの事情で離婚を迷っている場合にも、今まで弁護士が取り扱った事例などを伝え聞き、参考にできるメリットがあります。

1-2.相手が離婚してくれない場合の対処方法

こちらが離婚を望んでも相手が離婚に応じない場合、弁護士に相談すると、具体的にどのような方法で相手に離婚を受け入れさせられるか戦略を練ってもらえます。有効なアドバイスを受けられて離婚を実現しやすくなるでしょう。

1-3.財産分与の計算方法

離婚後生活に困らないために、財産分与は非常に重要です。ただ財産が複雑な場合や住宅ローンが残っている場合など、計算方法がわからない方も多いでしょう。
弁護士に相談すれば、財産分与の法的な計算方法を聞けるので、だいたいどのくらいの支払いを受けられるか予想できます。相手が財産を隠している可能性がある場合にも、財産を開示させる方法について、相談に乗ってもらえます。

1-4.慰謝料を請求できるかどうか

離婚するからといって、すべてのケースで慰謝料請求できるわけではありません。
慰謝料が発生するのは相手が不倫したり暴力を振るったり生活費を払わなかったりして、相手に「有責性」が認められる場合のみです。
弁護士に相談すれば慰謝料を請求できそうか、請求するにはどういった証拠が必要か、また慰謝料をどのくらい払ってもらえそうかなど、アドバイスを受けられます。

1-5.親権を獲得できる見込み、獲得する方法

子どもがいるご夫婦の場合、離婚後にどちらが親権者になるかが非常に重要です。相手と親権争いになりそうな場合には、自分が親権を取得できる見込みがどの程度あるのか知っておかねばなりません。
弁護士に相談すれば、親権を獲得できる見込みや獲得するための対処方法を確認できます。また、早期に知識を得ておくと、親権を取得しやすくなります。

1-6.養育費や婚姻費用の計算

離婚後の養育費や別居中の生活費(婚姻費用)には法的な相場があります。
どのくらい払ってもらえるのかわからない場合、弁護士に相談すれば相場の金額を教えてもらえて、配偶者との間で金額を決定する目安になるでしょう。

1-7.相手が生活費を払ってくれないときの請求

別居中には、収入の低い配偶者は高い配偶者へ生活費を請求できます。ただ、請求しても払ってもらえないケースが少なくありません。
弁護士に依頼すれば、相手との交渉や婚姻費用分担調停により、強制的に支払わせることが可能です。

1-8.年金分割について

夫婦のどちらかが厚生年金に加入していれば、離婚時に年金分割ができます。手続きの方法がわからない場合や相手が年金分割に応じない場合にも、弁護士に相談すれば適切なアドバイスを受けられます。

1-9.相手が子どもと会わせてくれないときの対処方法

離婚して親権者にならなかったとしても、親には子どもとの面会交流権が認められます。
しかし現実には離婚後子どもと会わせてもらえなくなるケースが少なくありません。
弁護士へ夫婦問題を相談すれば、離婚後にスムーズに面会交流を行う方法を確認できますし、会わせてもらえない場合には調停を申し立てて面会を実現できます。

2.夫婦関係を修復する相談について

夫婦関係で悩みが生じたとき「できれば離婚したくない」と希望する方もおられます。
弁護士に夫婦関係を修復する相談はできるのでしょうか?
弁護士は夫婦どちらか一方の代理人となる立場なので、基本的に夫婦関係の修復には不向きです。
ただ弁護士が関与することにより、夫婦関係が修復されるケースも存在します。

2-1.弁護士が関与することで相手の態度が変わった例

夫が常々高圧的な態度で妻に接しており妻が耐えかねて家出したケースにおいて、弁護士が婚姻費用分担請求と不動産の仮差押えを行った事例があります。妻がこのような強硬な態度をとってくるとは考えてもいなかった夫は深く反省し、妻に謝罪して夫婦関係が自然と修復されました。

2-2.同居を求める調停の申立

相手が家出した場合などには裁判所で弁護士が代理人となって「同居を求める調停」を行い、夫婦関係を修復すべく活動します。

2-3.不倫した配偶者から離婚を迫られたときの対応

「相手が不倫して勝手に家を出て行ったけれども自分としては離婚したくない場合」にも弁護士に代理交渉を依頼すると効果的です。法律では「不倫した配偶者からは離婚請求ができない」というのが判例ですので、弁護士が説得することによって相手に離婚を諦めさせることができます。

相手と離婚したくない場合でも、一度弁護士に相談してみてください。

3.弁護士に相談する方法

弁護士に相談するには、自分で相談する弁護士を探さねばなりません。
主なルートは以下の3つです。

・親戚、知人友人からの紹介

知っている人から紹介を受けられるので安心感がありますが、紹介された弁護士が夫婦問題に詳しいとは限らない点が問題です。また紹介者の顔を立てないといけないので、気に入らなかったり費用が高額だったりしても断りづらいリスクがあります。

・弁護士会や法テラスの利用

都道府県の弁護士会や地域の法テラスで相談する方法です。
ただこれらの相談を利用する場合、担当の弁護士を選べない点が問題です。夫婦問題に詳しくない弁護士が担当すると、有効なアドバイスを受けにくくなります。また時間制限があり、充分な回答を得られていないのに相談を打ち切られるケースも少なくありません。

・自分でインターネットを使って探す

もっともお勧めの方法は、自分でインターネット検索を利用して夫婦問題を相談する法律事務所を探すやり方です。
ホームページにはそれぞれの弁護士事務所の特色が出ています。夫婦問題の取扱い実績、弁護士の人数、男女の別、弁護士費用など詳しく書いているで、自分の希望する条件に近い弁護士を選べます。
無料相談を受け付けている事務所も多いので、いくつかの事務所で相談を受けていろいろな観点からの意見を聞くこともできます。将来離婚することになったときには、相談した中でもっとも気に入った弁護士に依頼すると良いでしょう。

当事務所では夫婦問題の解決に非常に力を入れて取り組んでいます。話しやすい雰囲気作りを心がけていますので、配偶者との関係で悩みのある方は、一度お気軽にご相談下さい。

記事を監修した弁護士
Authense法律事務所
弁護士 
(第二東京弁護士会)
京都大学総合人間学部卒業、立教大学大学院法務研究科修了。一般民事(主に離婚事件)に関する解決実績を数多く有する。また、企業法務についても幅広い業務実績を持つ。
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