一度は離婚の2文字が頭をよぎったことがある方もいるのではないでしょうか。けれども、離婚を想像するのと、実行するのとでは、大きな違いがあります。ましてや、弁護士に相談などを行ってしまうと、もう後戻りができないというイメージを持たれる方もいるのではないのでしょうか。
しかし、実際は、弁護士に離婚に関する相談をしても、様々な選択肢とその結論を聞いて、離婚を思いとどまる場合もあります。弁護士に相談すれば離婚を勧められると思いがちですが、弁護士の視点は、どうすれば依頼人の悩みを解決できるかということです。
とはいうものの、法律の素人からすれば、離婚に関してわからないことばかり。何を相談していいかもわかりません。
そこで、今回は、弁護士に相談するには、どのような場合が効果的なのか、事例を挙げながら、解説していきます。
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弁護士への離婚相談の内容はどんなものがあるの?
まずは、離婚に関わる問題をまとめてご説明します。
相談内容は「離婚の成立」か「離婚条件」かに分かれる
離婚に関わる問題は大きく分けて2つです。
「離婚の成立」と「離婚する際の離婚条件の内容」についてです。
・離婚の成立
離婚をしたい、もしくは、相手から離婚を切り出されて離婚をしたくないと思っている場合に、どのように対応すればよいかを相談します。
離婚に関しての知識がない分、離婚の成立の流れや、離婚の方法など、基礎知識から説明してもらうことが可能です。また、これまでの経験から、離婚の成立が難しい場合など、実務ならではの情報も、いろいろと教えてもらえます。
・離婚条件の内容
こちらの問題では、両者が離婚することに同意しているところが出発点です。ただ、離婚は、成立すればそれで完了というわけではありません。離婚の際に考えねばならない事柄がたくさんあるのです。これらの事柄を漏れなく整理し、決めていく必要があります。
まず、金銭的な事柄です。
- ・夫婦共有の財産の分与をどうするか
- ・慰謝料は支払われるのか
- ・別居している場合の間の婚姻費用をどうするか
- ・子どもがいる場合の養育費をどうするか
などです。
これらは、それぞれの財産、夫婦の財産を全てリストアップして、実際の金額を算出するなど、専門的な知識が必要となります。
次に、子どもに関わる事柄です。
- ・子どもの親権者を誰にするか
- ・子どもとの面会交流どうするか
などです。
特に、子どもの親権は、離婚前に決めておかねばなりません。そのため、離婚する際に協議する必須事項といえます。逆に、親権以外の事柄は、離婚してからでも決めることが可能です。
また、離婚後の生活についても相談することができます。
- ・離婚後の戸籍をどうするか
- ・離婚後の姓の問題
- ・子どもがいれば子どもの戸籍と姓をどうするか
などです。
経済的な公的支援制度なども教えてもらえます。
このように、離婚に関わって決めていかねばならない事柄は非常に多く、弁護士のような専門的な視点からのアドバイスが非常に役立つといえます。
弁護士への離婚相談が有効な事例
それでは、実際の具体例をもとに、どのような場合に弁護士への離婚相談が有効なのか、そのポイントをご説明します。
離婚だけはしたくないと離婚を拒否したいAさんの場合
Aさんは、両親の反対を押し切って、10年前に結婚しました。子どもに恵まれないものの、夫婦仲も悪くなく、平凡な生活を送っていました。ところが、夫から突然、離婚をしたいといわれ、訊けば、職場の同僚と不倫をしていて再婚したいとのこと。Aさんは10年連れ添ったにもかかわらず、不倫という事実に気付くこともできない自分が悔しく、何が何でも離婚したくないと考えています。
さて、このようなケースでは、離婚を切り出された時点で、相手に対して何の行動も起こさずに、まずは弁護士に相談することをお勧めします。
弁護士には、現在自分が置かれている状況と、離婚に対する意向などを説明し、自分が取りうる選択肢を教えてもらいます。全ての選択肢が出そろえば、再度、離婚に応じるか、どのように今後の人生を過ごすかを考えるわけです。弁護士には、様々な法律の知識と、これまでの調停や裁判での経験則があります。よって、最善の方法を教えてもらえるでしょう。
具体的にAさんのケースであれば、不倫は不貞行為として、裁判での離婚原因になります。ただし、不貞行為をしている側から離婚の申し立てを行っても、責められる事情がある本人からの離婚は、一般的に認められません。それを知らずに、「裁判になっても不倫が周囲に知られるだけで、離婚は認められる」などと相手の言葉に騙されて、離婚届に印鑑をおしてしまえば、あとの祭りです。また、慰謝料を支払うからと金銭を渡されても、それが不貞行為の慰謝料の相場として見合う金額なのか、見当もつかないでしょう。
さらに、不倫を知って感情的になり、不倫相手に暴言を吐くなどの行為をすれば、別途、犯罪となる可能性があり、自分の立場を不利にするだけです。このようなことを知らなければ、最善の方法を選ぶことが難しくなります。
そのため、相手から離婚を切り出されたときには、このタイミングですぐに弁護士に相談をしましょう。事実を整理すれば、冷静に落ち着いて自分の状況を客観視することができます。その上で、弁護士から提案された全ての選択肢を検討して、今後の方針を決めることをお勧めします。
どうしても子どもの親権を得たいBさんの場合
Bさんには、子どもが2人います。6歳と3歳の子どもで、上の子は小学校に上がったばかりです。夫とは結婚相談所で知り合いました。夫はそれなりに家庭を大事にする人でしたが、姑である義母とは最初から折り合いが悪く、これ以上、二世帯住宅で生活することができないと離婚を決めました。
夫も嫁姑問題に疲れ果てており、離婚することに対しては合意に達していますが、親権だけは譲りたくないと、一歩も引き下がりません。Bさんは、とにかく姑から距離を置きたいため、いったん家を出て養育の環境を整備してから、子どもを引きとろうと考えています。
さて、このようなケースでも、行動を起こす前に、弁護士に相談した方がよいでしょう。子どもの親権を裁判所が決する場合の判断基準のポイントを知る必要があるからです。親権者を決める判断基準は、子どもの利益と福祉の観点から、どちらがふさわしいかを比較して決定します。その際に、「現状維持の原則」という判断基準があります。子どもの養育環境を変えるとストレスになることを考慮して、現実に子どもを監護している親が優先されるというものです。一概にこの原則が全てのケースに当てはまるわけではありませんが、判断する際に考慮される可能性があります。
よって、Bさんのケースであれば、子どもを置いて家を出て別居することは、まずお勧めできないことになります。また、Bさんが親権を得たいのであれば、養育環境を整備しなければなりません。Bさんが仕事をする場合であれば、誰が子どもの面倒をみるのか、親族からのサポートが受けられるのかなど、より相手より優位に立つ環境づくりが必要です。
このように子どもをめぐる問題でも、弁護士に相談することで、自分の希望の結果に近づく可能性が高まります。タイミングとしては、まだ行動に起こしていない時点、つまり、離婚を考えている時点で相談することがよいといえます。
離婚に関する弁護士への相談は「1日でも早く」
これまで、離婚に関して弁護士に相談することが効果的な場合をご説明しました。それでは、弁護士に相談するタイミングはいつが望ましいのでしょうか。お勧めは、「文字通り1日でも早く行うこと」です。
特に、相手に対して何の行動も起こしていない状況が望ましいでしょう。というのも、何らかの行動を起こせば、こちらの手の内を見せたも同然です。まずは、弁護士に相談をして、自分が取りうるべき選択肢を検討し、水面下で準備をしてから、行動を起こすべきといえます。確実な証拠の確保が、自分が望む結果へと直結します。証拠の収集には、時間がかかるものもあるので、1日でも早く弁護士への相談をお勧めします。
弁護士への相談は敷居が高いと思われる方もいるかもしれません。しかし、弁護士の対応も非常に変化しつつあります。また、法律事務所によっては、無料の法律相談を設定しているところもあるので、賢く利用して不安を解消することをお勧めします。
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