解決事例

生前父が契約した寺との永代供養契約を解消したい。

  • ご相談者Aさん
  • 年齢:60代
  • 性別:女性
  • 続柄:長女
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ご相談までの経緯・背景

相談者であるAさんの父Bさんは、亡くなる約20年前に墓を作り、ある寺との間で墓の永代供養契約を締結しました。Aさんは父Bさんから『いずれはAさんの母Cさんも共にその墓に入るつもりで、永代供養してもらえるから』と聞いていました。

このたび、父Bさんが亡くなり、Bさんのお通夜の際、Aさんは初めて契約した寺の住職と墓について話をしました。すると、住職からは『そこの墓には納骨後3年入れるのみで、その後は共同墓地へ移して供養する』と聞かされました。

Aさんは、住職の話が本当なら、永代供養契約を解消したいと思い、当法律事務所に相談にいらっしゃいました。

Aさんは父Bさんから、墓は当家族が単独で永代使用できると聞いていたにもかかわらず、実際は納骨してから三年後には共同墓地へ移され供養されると知りました。

現在、父Bさんのお骨は家に置いてあり、まもなく四十九日ですが、寺との永代供養契約を解消したいと考えています。

墓の永代供養契約の解除背景

解決までの流れ

弁護士は、Aさんの希望を叶えるため、まず相手方である寺に対し、永代供養契約の解消に関し話し合いたい旨を通知しました。

その内容は、Aさんが本件永代供養契約の解除を希望していること、また契約締結に際し支払った200万円を返還をするよう求るというものでした。

すると、相手方は契約解除を了承した上で、必要書類の提出と現状回復にかかる供養布施、永代碑解体工事費用の負担の負担を求めてきました。

結果・解決ポイント

協議の結果、本件永代供養契約の解除と永代供養料金が返還されるで寺側と合意することができました。

内容としては、①相続人は母Cさんと、相談者Aさんの2人とし、妹Dさんは相続放棄すること、②本件契約の解除につき、一切異議を申し立てないこと、③本件契約の合意解除の原状回復として、寺側はAさんらに対し契約締結時に支払われた永代供養料金200万円の返還義務を有し、Aさんらは寺側にお布施代・解体工事費用約29万円の支払義務を有することから、互いに相殺し、寺側がAさんらに約171万円を支払うことで解約合意となりました。

今回のように相続にともなう様々な疑問や不安要素が出てくることは少なくありません。そのような場合は、弁護士が代理人として交渉することで、必要以上のトラブルに発展することなく問題を解決できることが多くあります。

法律の専門家である弁護士が丁寧に説明しますので、お困りの際はぜひ弁護士へご相談にいらいしてください。

墓の永代供養契約の解除結果

担当弁護士
Authense法律事務所
弁護士 
(東京弁護士会)
千葉大学法経学部法律学科卒業、上智大学法科大学院法学研究科修了。不動産法務、不動産法務と切り離せない相続を中心とした法律問題に取り組む。国内総合デベロッパー、大手証券会社、不動産協会からのセミナー・講演依頼も多く、不動産法務を基軸に積極的に活動している。
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