死亡した父が連帯保証人だった。相続放棄で請求を拒否したい。
- ご相談者Aさん
- 年齢:60代
- 性別:男性
- 続柄:次男
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ご相談までの経緯・背景
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Aさんは3年前に父を亡くし、その際、兄弟4人で遺産相続の話し合いを行いました。
当時の話し合いを経て、Aさんは「長男である兄が父の事業を引き継ぐとともに、遺産を単独で相続し、自分たち弟3人は相続を放棄した」と認識していました。ところが、金融機関から、身に覚えのない父の生前の連帯保証債務の請求が届きました。
相続放棄をする場合、相続放棄の申述を家庭裁判所に対して行わなければなりませんが、Aさんらは相続放棄の意思表示をしただけだったため、実際には相続放棄したことになっていなかったのです。
そこでAさんは、相続放棄した上で金融機関からの連帯保証債務の請求を拒否したいと考えました。
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しかし、相続放棄は相続人が相続の開始があったと知った時から3か月間しかできず、通常、相続人が被相続人の死亡を知った時からその期間が開始します。
3年前にAさんらの父が亡くなった時点でAさんらは父の死の事実を知っているため、原則として相続放棄は認められない状況であり、相続放棄の期限を延長する必要がありました。
Aさんは、今後の手続きなど対応に困り、当事務所に相談にいらっしゃいました
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解決までの流れ
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相続放棄が認められる期間が過ぎたとしても、裁判所に期間延長の申し立てをし、これが認められれば、その期間を延長することができます。
そこで、当事務所の弁護士が、家庭裁判所に対して、父の死後、会社経営は長男に委ねられていたため、Aさんらは生前父に保証債務があったことを知らなかったこと、もともとAさんらは相続を放棄する気であったことを理由に、相続放棄の期間を伸長してもらえるよう上申書を提出しました。
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結果・解決ポイント
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弁護士の上申書により、期限の延長が認められ、相続放棄ができることになりました。
そこで、Aさんらは相続放棄の手続きを行い、無事に相続放棄することができたのです。
結果として、金融機関に対しても相続放棄を理由に連帯保証債務の請求を拒むことができ、Aさんらは多額の債務から逃れることができました。
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