解決事例

夫が離婚に応じず離婚調停が不成立。離婚裁判で決着へ。

  • ご相談者
  • 年齢:40代
  • 性別:女性
  • 婚姻期間:10年以上
  • 子ども:あり
離婚交渉・調停

ご相談までの経緯・背景

Aさんは、結婚当初から夫の過剰な束縛と暴力に悩んでいました。

夫は、Aさんが仕事をすることや、友人と出かけることを禁止するなど、日常生活で多くのことを制限しました。また、機嫌が悪いとAさんに対して暴言を吐いたり、食器を投げつけたりすることもありました。

やがて、Aさんは夫と家庭内別居状態となりました。
しかし、家庭内別居期間においても、夫はAさんに仕事の送り迎えを強要し、Aさんが、迎えの時間に数分でも遅れると激怒し、帰宅後に暴力を振るうこともありました。

耐えられなくなったAさんは、ついに夫と完全別居を始めました。

その後、子どもも大きくなり、経済的環境も整ってきたことから、Aさんは婚姻費用分担調停と離婚調停を申し立てましたが、夫が離婚に応じず、離婚調停は不成立となりました。

解決までの流れ

婚姻費用分担調停は成立したものの夫からは生活費が支払われず、離婚調停も不成立に終わったことから、Aさんは、生活費を支払ってもらうにはどうしたらよいか、離婚するにはどうしたらよいかをご相談にいらっしゃいました。

まず、弁護士は婚姻費用分担調停で別居期間の婚姻費用の支払い義務が認められていたため、夫に対して通知書を送付することとし、これにより夫から婚姻費用の振込みが再開されました。

次に、弁護士は裁判を提起し、離婚と財産分与・養育費、夫の暴言等を理由とする慰謝料を請求しました。

弁護士は、裁判において、「最初に離婚を切り出したのは夫であること」「結婚当初から夫がAさんに過剰な束縛や暴力を続けていたこと」などから、婚姻関係はすでに破綻しており、十分な離婚原因があると主張しました。

これに対し、夫は束縛や暴力を一切否認し、離婚原因は存在しないと反論しました。また、財産分与や養育費についても、自身の定年退職が間近であることを理由に、現時点の収入を基礎として算定すべきではないと争いました。

結果・解決ポイント

裁判の結果、子どもの親権者をAさんと定め、夫は養育費として子1人につき約9万円を支払うこと、Aさんに財産分与として約700万円を支払うことなど、Aさんが提示した和解条項の内容で夫との和解離婚が成立しました。

このように、弁護士は依頼者の代理人として、適切な法的手続をとり、相手方と交渉を行うことができます。離婚問題でお悩みの方は、ぜひ弁護士にご相談ください。

担当弁護士
Authense法律事務所
弁護士 
(第二東京弁護士会)
専修大学法学部卒業、専修大学大学院法学研究科修士課程私法学専攻を修了(法学修士)。修士論文は、民法の不法行為の一つである、使用者責任について研究する。司法試験合格後は、都内の個人事務所で5年間にわたり、幅広い分野を経験。現在は、離婚、相続分野を中心に、不動産法務にも積極的に取り組む。
<メディア関係者の方>取材等に関するお問い合わせはこちら

コンテンツ

オペレーターが弁護士との
ご相談日程を調整いたします。