女性にとって、離婚後の仕事探しは重大な課題の1つです。慰謝料をもらえたとしても、いつまでもそれで生活はできません。1人で生活を支えていくためには安定した仕事探しが必要でしょう。今回は、離婚後に仕事を探す方法と、仕事探しに有利な資格について、解説していきます。
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離婚後に仕事を探す4つの方法
離婚後に仕事を探す際におすすめの方法を4つご紹介します。
1.公共職業安定所「ハローワーク」に登録する
中途採用を目指す人の多くは、公共職業安定所、いわゆる「ハローワーク」に登録して相談していく中で、次なる就職先を見つけます。ハローワークは、地域の総合的雇用サービス機関として、職業紹介をしているため、何から手をつければいいのかわからない場合は、とりあえず相談してみるとよいでしょう。
絶対に就職先を見つけるという覚悟は、ハローワークで仕事探しを始める際に一番大切なことです。新卒採用と中途採用ではまったく事情が異なります。中途採用では、すでに身についている知識や経験が期待され、即戦力となることが求められるため、ハードルは高めと考えたほうがよいでしょう。また、シングルマザーだった場合、まだ子どもが小さいと、時短勤務ができるなど勤務時間に融通の利く職場を探す必要もあります。
これらの条件を満たす仕事に出会うのは一見大変に感じるかもしれません。ただ、だからと言ってパートやアルバイトを選んでしまうと、一家を安定させるために昼夜働く必要が出てきてしまいます。条件に合致する自分に相応しい職場が見つかるまで、諦めずに何度も挑戦してください。
2.インターネット転職サイトで理想の企業を見つける
ハローワークと合わせて「インターネット転職サイト」の活用もおすすめです。大手と称されるいくつかの転職サイトには、それぞれに異なった特徴があるため、しっかりとチェックして自分に合った探し方ができるところを見つけましょう。これら大手転職サイトでも女性やシングルマザーに絞った仕事探しが可能ですが、女性の転職に特化したものもあります。
転職サイトは日々更新されているので、毎日チェックしていれば理想の企業が見つかるはずです。
3.給付金を受けながら養成機関で学び資格を取得する
シングルマザーで児童扶養手当を受けている場合、高等職業訓練促進給付金を受け取りながら、資格取得のために養成機関で学ぶことも可能です。給付金額は、非課税世帯と課税世帯で、原則として、それぞれ月々10万円、7万500円です(2019年7月現在)。決して、この金額だけで生活を成り立たせることは簡単ではありませんが、資格を取得できれば後々安定した給与・生活が望めます。
特におすすめの資格が「看護師」および「介護福祉士」です。求人数も比較的多く、安定して一定額を稼げる仕事であることは間違いありません。なお、自治体によって、高等職業訓練促進給付金制度の対象となる資格が異なります。
このほか、資格取得などのために指定の講座を受講した場合、経費の一部を自立支援教育訓練給付金として支給される制度もあります。
4.急な休みにも対応しやすい在宅ワークを探す
シングルマザーが仕事探しをするうえで重大な課題の1つが、勤務時間に融通が効くかどうかです。特にまだ子どもが小さい場合、風邪をひくことも多く、突然の病気などのたびに欠勤することは、難しいことも多いでしょう。そんなときに選択肢の1つとして検討したいのが、「在宅ワーク」です。
家にいながら取り組める仕事の数は、昨今とても増えてきています。在宅ワークだけで生活を成り立たせるには相応のスキルが問われますが、パソコン1つあれば始められるものが多いのは嬉しいポイントでしょう。簡単なものではライティングなどの記事作成がありますし、イラストやプログラミングに関する技術があればイラストレーターやWebデザイナーという選択も可能です。
自分の生活リズムに合わせて自由に働けるので、得意な分野があればぜひ探してみてください。
離婚後の仕事探しに役立つ5つの資格
離婚後の仕事探しに限らず、中途採用の場合はその時点で所持しているスキルや能力が問われます。そのため、資格の存在は仕事探しにおいて非常に頼もしい存在となるでしょう。離婚後の仕事探しに役立つ代表的な資格は以下の5つです。
- ・医療事務資格
- ・保育士
- ・宅地建物取引士
- ・ファイナンシャルプランナー
- ・CAD
仕事探しの方法を踏まえながら、順番に見ていきましょう。
1.求人も多く勤務時間も安定している「医療事務資格」
医療事務は求人件数も比較的多く、勤務時間も安定しているため、医療事務の資格を取得しているとシングルマザーでも仕事を見つけやすくなります。ライフスタイルに合わせた働き方も可能です。
医療事務資格はすべて民間資格で、全部で数十種類以上あります。学歴、年齢問わずに取得できる点も嬉しいポイントでしょう。最初に取得を目指すなら「医療事務実務士」(医療情報実務能力検定試験)がおすすめです。試験の難易度は比較的やさしく、診療報酬請求に関する能力が身につきます。学科試験と実際に明細書を作成する実技試験からなります。2級と1級があるため、段階を踏んで取得するとよいでしょう。
2.需要が高く年齢問わずに働ける「保育士」
年齢問わずに就ける職業として「保育士」が挙げられます。大切な子どもを預かる仕事なので常に緊張感を持って挑む必要がありますが、自分の子育ての経験を活かせられるのは大きな特徴です。昨今、待機児童の増加問題が取り上げられており、保育士の需要は非常に高まっています。そのため、保育士の資格があれば、就職先を見つけやすいでしょう。
保育士になる方法は、養成学校に通う方法と、保育士試験に合格する方法の2つがあります。養成学校に通う場合、大学、短大、専門学校などに通う必要があります。離婚後にシングルマザーで取得を目指す場合は、通信教育を受けながら国家試験を受ける方法がおすすめです。決して簡単なことではありませんが、資格を取得できれば、年齢に関係なく、安定的に活躍することが可能です。
3.不動産業界への就職に有利となる「宅地建物取引士」
「宅地建物取引士」と聞いただけではあまり馴染みがないかもしれません。これは国家資格の1つであり、不動産事務所を営む場合必ず5人に1人の割合で持っていないといけません。そのため、所持していれば就職に確実に近づける資格の1つだといえます。不動産事務所では、来客や電話でのお客様対応や物件案内といった接客が重要となる業務が多いため、向いていると感じられればいつまでも続けられるでしょう。
ただし、国家資格であるため、取得は容易ではありません。試験範囲も非常に広いため、通信講座やスクールで熱心に学習する必要があるでしょう。難関資格と言われ、十分な学習時間の確保が必要ですが、興味があれば取得する価値は十分にある資格です。
4.お金の問題に関するプロ「ファイナンシャルプランナー」
生活をするうえで絶対に考えなければならないお金の問題に関するプロが、「ファイナンシャルプランナー」です。保険、教育資金、住宅ローンなど、お金に関するサービスを多く取り扱う保険会社、金融、不動産といった業種に求められます。また、これらをまとめてアドバイスを行うコンサルタント会社に就職し、さらに経験を積み重ねて独立するケースもあるなど、将来的に起業を狙う人にもおすすめです。
また、お金に関するスペシャリストであるということは、自分の生活のなかでも役立てることができます。特に、離婚後の生活において大変なお金のやりくりを冷静に判断できるようになるのは、大きなメリットです。
ファイナンシャルプランナーという職業には、複数の資格が存在していますが、まずは、FP技能士の国家資格試験がおすすめです。FP技能士検定は、1~3級がありますが、決して低いハードルではないので独学よりも通信講座をおすすめします。3級であれば、就職までのアルバイトやパートの合間をぬって少しずつ勉強するだけで、取得は十分可能です。
5.在宅ワークをしたいなら大きな武器になる「CAD」
「CAD」は、Computer Aided Designを略したもので、パソコンを用いた設計やそのためのシステム、ソフトのことをいいます。「CAD」の仕事であれば、在宅ワークを可能としているものも多いため、「CAD」に関する資格を所持していると大きな武器となります。
幅広い業界で活躍することができるのがCADの仕事の魅力ですが、自分が目指したい職業に合わせて、身に付けるべきCADの種類や資格を検討し、就職に生かしていくとよいでしょう。
まとめ
離婚後の仕事探しは重要な課題です。1人で生活を安定させるためには、安定した仕事に就かなければなりません。まずは、どのような選択肢が考えられるのか求人情報を目にして検討してみましょう。理想の道が見えてきたら、武器になりうる資格も探してみてください。
離婚は、自由になった時間を自分の好きなように使えるチャンスとも考えられます。ぜひ、これを機に自分にとってやりがいのある仕事を見つけてみてくださいね。
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