不正競争
特許の権利化が難しい発明についてはノウハウとして保護することが企業利益のために重要です。そこで、不正競争防止法は事業者の営業上の利益や事業者間の公正な競争秩序に寄与することを目的として不正競争行為の差止めや損害賠償請求を定めています。不正競争としては、周知な商品等表示主体の混同行為、著名な商品等表示の冒用行為、商品形態の模倣行為、営業秘密にかかる不正行為、技術制限手段無効化装置等の提供行為、ドメイン名にかかる不正行為、品質等誤認行為、信用毀損行為、代理人等の商標無断使用行為、限定提供データにかかる不正行為が挙げられます。
特に近年では、IoTやAIの普及に伴い、限定提供データ(ビッグデータ)をはじめとするデータの利用がますます期待されており、データの安全な流通が妨げられ、データの有益な取引が進まなくなるという問題意識から法改正もなされている注目度の高い法分野でもあります。