被害者との示談成立で刑事告訴を回避。
ご相談までの経緯・背景
Aさんは勤務先で事務全般を担当していることを利用して、事務用品の私的利用を行っていました。
ある時、報告しなければならないはずの領収書を紛失していたことから、用途不明の金銭が多々あることが発覚しました。さらに、実際は勤務をしていないにも関わらず、勤務時間として報告していたことも発覚しました。
解決までの流れ
本人が真摯に反省していること
Aさんの勤務先(以下、被害者)は、資金を私的に流用し、その発覚を免れるために領収書を破棄するという行動は悪質であることから、金銭を支払えば良いというものではなく反省の意を示すべきだと主張していました。そのため、弁護士はAさんが自己のしたことを深く反省しており、私的利用分については返還する意思がある旨を伝えました。
刑事処罰の回避を目指した示談交渉
被害者は、示談が成立しない場合は刑事告訴の可能性があると主張しており、また、Aさんの家族についても捜査機関に調査してもらう必要があるとの考えを示していました。
弁護士は、示談が成立した場合は、AさんとAさんの家族の刑事責任を問わないことを条件とすることについて被害者と交渉を続けました。
結果・解決ポイント
被害者から、「示談金として1500万円を要求すること」「示談で解決できなければ告訴も考えていること」を伝えられたAさんは、示談での解決と示談金の減額についてご相談にいらっしゃいました。
<Aさんの要望>
① 刑事告訴は免れたい。示談を成立させてほしい。
弁護士は、Aさんが自己の行った行為について深く反省し、その証拠としてこれまでの私的利用分についての返金をする意思があることを伝えました。そして、本人が深く反省していることから、刑事告訴をしないことについても被害者と交渉を続けました。
② 示談金をできるだけ減額してほしい。
被害者が損害と主張する1500万円をできるだけ減額して示談できるように根気強く交渉を続けました。
交渉の結果、Aさんは、真摯に反省し謝罪すること、示談金として1000万円を支払うことで被害者との示談交渉が成立し、刑事告訴を免れることとなりました。
弁護士が交渉を行うことで、被害者との示談が成立することや、告訴を免れることができる場合もあります。被害者との示談交渉でお困りの際は、ぜひ弁護士にご相談ください。
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