早期に被害者との示談を成立、不起訴処分に。
ご相談までの経緯・背景
Aさんは、深夜、自宅マンション付近のコンビニエンスストアで見かけたBさん(女性)に声をかけて会話をするうちに親しくなり、自宅に連れ込もうとしました。部屋に誘った後、AさんはBさんと性行為をしようと考え、Bさんをベッドに無理やり押し倒そうとしたところ、Bさんがこれを拒否し逃げ出してしまいました。
翌朝、Bさんからの110番通報を受けた警察官が自宅に駆けつけ、Aさんは警察署に連行されて、逮捕されてしまいました。
解決までの流れ
性犯罪の多くは親告罪であることから、公訴を提起するためには、被害者等からの告訴が必要となります。Bさんは、警察に被害届は出していましたが、いまだ告訴はしていませんでした。
そこで、今回の事件の場合には、特に被害者との示談が成立したかどうか、示談に向けた活動をおこなっているかどうかが大切となってきます。
弁護士の交渉により、Aさんは無事にBさんとの間で示談を成立させることができ、Aさん自身本件犯行を認め真摯に反省していたことから、不起訴処分となりました。
結果・解決ポイント
Aさんが身体拘束をされた後、どうしたらいいのか対応に困ったAさんの父が当事務所に相談にいらっしゃいました。
Aさんは、弁護士に対して、
- 自分がやってしまったということに間違いがないこと
- 被害者であるBさんにしっかりと謝罪して、二度とこのような罪を犯さないことを約束したい旨を伝えました。
Aさんは、前科前歴がなく、今まで料理人として真面目に勤務していました。また、Aさんは、身体拘束されて以降、Bさんに対して恐怖を感じさせてしまったことを深く反省していました。そこで、弁護士は、Aさんに対して、二度と同じようなことをしない旨を誓う旨の謝罪文をBさんに渡すことを勧めました。
さらに、弁護士は、一日でもはやくAさんの身体を解放すべく、裁判所に対して、勾留決定に対する準抗告の申し立てをしたうえで、Bさんとの示談交渉を早期に進めることにしました。
その結果、弁護士は、Bさんとの間で、本件犯行の被害弁償としてBさんに30万円を支払う代わりに、Bさんは警察に対する被害届を取り下げ、今後告訴をすることがない旨を約束する旨の示談が成立しました。
そして、検察庁宛てに、Aさんが深く反省していること、Bさんとの示談が成立していることから、不起訴とすべき旨の意見書を提出しました。
その結果、Aさんは不起訴処分にとどまることができました。
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