リーガルエッセイ
公開 2020.10.14 更新 2021.08.13

持続化給付金不正受給事件 3人を詐欺罪で起訴

記事を執筆した弁護士
Authense法律事務所
弁護士 
(第二東京弁護士会)
慶應義塾大学法学部法律学科卒業。司法試験に合格後、検察官任官。約6年間にわたり、東京地検、大阪地検、千葉地検、静岡地検などで捜査、公判を数多く担当。検察官退官後は、弁護士にキャリアチェンジ。現在は、刑事事件、離婚等家事事件、一般民事事件を担当するとともに、上場会社の社外役員を務める。令和2年3月には、CFE(公認不正検査士)に認定。メディア取材にも積極的に対応している。
<メディア関係者の方>取材等に関するお問い合わせはこちら

先日、持続化給付金の不正受給に関わったとして、3人が、詐欺罪で起訴されたと報じられました。
報道によれば、3人は、共謀して、事業収入等の内容についてうその事実を申告してネット上で給付金申請をし、100万円を振り込ませてだましとったという公訴事実で起訴されているとのこと。
また、うち2人については、別の男性に対しても、その男性が持続化給付金受給資格を持っていないのにうその申請を指南して、男性名義の口座に100万円を振り込ませたという事実で再逮捕され、捜査が始まったとも報じられています。
連日、持続化給付金の不正受給に関わったとして逮捕されたり、起訴されたりという報道を目にしますよね。
そのような中、先日、経済産業省は、不適切にお金をもらっていた人は返金するようにとの呼びかけをしたとのこと。
警察署や消費生活センターには、「不正受給してしまった」「業者に誘われてよくわからないままに不正受給してしまった」などの相談が相次いでいるそうです。

「持続化給付金を不正受給してしまった」 今、不安を感じているかたへ

「今年はどんな1年にしようかな。何に挑戦してみようかな」と希望を持ってスタートした令和2年。
でも、あるとき、「新型コロナウイルス」という言葉をよく聞くようになったと思っていたら、緊急事態宣言が発令され、外出自粛。
会社の経営が悪化し、収入が減少したり、仕事を失ったり、アルバイト先の経営悪化でアルバイト収入が途絶え、新しいアルバイト先が決まる目途が立たなかったり、長引く休校で家にいる子どもたちに三食の食事を用意しなければならなかったり、配偶者の収入が減り、家計のやりくりに苦労したり、いろいろな立場でそれぞれがこれまで経験したこともないような未曽有の事態に直面した数か月になりましたよね。

先の見通しも立たず、いったい今後どうやって生活していけばいいのか、本当はこんなはずじゃなかったのに、何か生活を立て直して心機一転再起の方法はないのか、などと焦り、もどかしく思ったかたも多いと思います。
そんな気持ちに共感してほしくてSNSでふとつぶやいたときに「簡単に100万円が手に入る方法があります!」とのメッセージが届く。
「そんなはずない」と思いながらも、藁にもすがる思いで連絡を取ってみたら、指示どおりに手続きすれば、簡単に持続化給付金をもらうことができるという話を持ち掛けられ、「こんな異常事態なんだから、仕方ないだろう」「みんなやってるんだろう」「1回きりのことだから大したことないだろう」と思って申請してみることにした。
そして、言われていたとおり、簡単に給付金をもらうことができた。
そんなかたはいらっしゃいませんか?

「持続化給付金の不正受給」 事情によっては自首する選択肢も

連日の逮捕、起訴報道を見て、「次は自分なのではないか?」「警察が、突然家や職場に来て逮捕されるのではないだろうか?」「給付金を返せば事なきを得るのか?それとも返そうとすることでかえって発覚してしまうのではないか?」「自分も起訴されて前科がつくことになるのか?」などただただ不安になって、ネット上で、逮捕されたり起訴されたりしたかたの情報を入手してはご自身の状況と比較して、「自分は違う」と思える情報を探しているかたもいるかもしれません。

今、とても不安ですよね。
でも、ネットでの情報を検索し続けることでは何も解決しません。
一度、弁護士に相談してみてください。
弁護士に相談することも不安というかたもいるかもしれません。
自分だけの秘密を公にするかのような不安、ありますよね。
でも、弁護士には守秘義務があります。
お伺いした事情を、警察その他誰に対しても勝手に漏らすことは絶対にありません。
ご相談頂いたら、詳しい事情をお伺いし、そのかたにはどのような選択肢があって、それぞれの選択肢をとったらどのようなことが想定されるかということをわかりやすくご説明します。
そして、どうすればよいのか考えるお手伝いをします。

ご事情によっては、警察署に自首することが選択肢となることもあり得ます。
自首という言葉は刑事ドラマなどでもよく聞くと思いますが、とても勇気がいることです。
自首することが決まっているなら早いほうがいいです。
せっかく自首しようと決めても、その前に警察に発覚してしまい、捜査の対象になってしまったら自首が成立しない可能性があります。
自首したらどうなるのか、自首するときにはどんなことを告げたらいいのか、どんな注意点があるのか、そのようなことを正確に認識した上で自首するかどうか判断する必要があるでしょう。
もちろん、そもそも自首の前提として犯罪が成立し得る状態なのかということのチェックも必要です。

持続化給付金不正受給に関しご不安を抱えているかたからの相談をお受けしています。
そして、お一人お一人に考えられる選択肢をお伝えし、とるべき方法を考えるお手伝いをします。
もし、自首のご意向がある場合は、警察署に付き添ったり、取調べに関しアドバイスをするなど、弁護士が全力でサポート致します。
今回、不正受給に関わってしまい後悔しているかた、連日の報道を見て不安になっているかたは、ぜひ一度弁護士にご相談ください。

弁護士へのご相談予約で、
初回相談60分無料 ※ ご相談の内容によっては、有料となる場合もございます
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