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先日、人気アイドルグループの元メンバーが酒気帯び運転で逮捕されたと報じられました。
大型バイクを運転していて、交差点で信号待ちの乗用車に追突し、臨場した警察官が呼気検査を実施したところ、基準値を大幅に上回るアルコール分が検出されたとのこと。
捜査は始まったばかりだと思いますが、酒気帯び運転の捜査は、呼気からアルコールが検出されたらそれで終わり、と思われるかたもいるかもしれません。
今回は、酒気帯び運転ではどのような捜査がなされるのかということをとりあげてみます。
酒気帯び運転 実は捜査すべき事項はたくさんある
酒気帯び運転の捜査は、呼気検査をして基準値を上回るアルコール分が検出されれば終わり、という単純なものではありません。
いったいいつからいつまで、どれくらいの量の、どのような種類のお酒を飲んだのか、どこで飲んでいたのか、その場には誰がいたのか、その後どのような経緯でバイクを運転することになったのか、何か緊急の用事があったのか、自分でバイクを運転する以外の移動手段を検討したのか、普段のお酒の飲み方はどのようなものだったのかなどということを被疑者の取調べ、周囲への裏付け捜査などをして明らかにしていきます。
このような事実を調べていくことにより、飲酒運転の常習性、再犯のおそれ、犯行の悪質性などといったものが明らかになっていきます。
私自身も酒気帯び運転の捜査経験はありますが、取調べにあたってしっかりと明らかにしなければいけないと考えていたのは、飲酒運転の常習性についてです。
多くの被疑者は、「飲酒運転は今回が初めてです」と供述します。
でも、本当に、人生で初めて、たまたま飲酒運転をしてしまったら、その初めての、唯一の飲酒運転がたまたま発覚してしまったのか?
いつも当たり前のように飲酒運転をしていたからこそ、こうして発覚したのではないか?
もし、今回が初めての飲酒運転であるというなら、今まではやったことのない飲酒運転を、なぜ今回やるということになったのか、何があったのか?
警察官も検察官も、納得できるまで何度も被疑者の話を聞いていくことになると思います。
そして、飲酒運転の常習性があると認められた場合には、今後もまた再犯に及ぶおそれがあるのではないかという懸念も生じますので、再犯をしないために、どうすればよいか、被疑者と一緒に考えなければなりません。
飲酒運転は、一歩間違えれば、人の命を奪う危険な犯罪ですので、徹底した捜査が行われるのです。
この件を報じるある番組で、被疑者の後続車に搭載されたドライブレコーダーの映像であるとして、大型バイクが蛇行といえるようなふらふらした走り方をしている場面や止まったり走り出したりといった不安定な走り方をしている様子が流れていました。
飲酒運転の危険性がまさに現実化しているといえそうです。
今後の捜査に注目していきます。
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