傷害事件の示談金に納得できない!交渉の末に大幅増額した事例
相談までの経緯・背景
50代男性のA男さんは、仕事帰りの電車内で40代男性のB男と口論になりました。
降車後、A男さんは、激昂したB男にホームから線路に突き落とされ腰を強打。後日、全治一ヶ月の骨折と診断される重傷を負いました。
加害者のB男は現場から逃走したものの、後日B男は逮捕されました。
B男は国選弁護人を通してA男さんに示談を持ちかけてきましたが、慰謝料70万円というあまりにも低い金額と、「労災が下りるんだからこの金額は妥当」「A男さんにも落ち度がある」といった誠意が感じられない国選弁護人の言動に納得がいかなかったA男さんは、Authense法律事務所にご相談にお見えになりました。
解決までの流れ
B男が依頼した国選弁護人が提示してきた70万円という金額にも根拠がありました。
A男さんは「仕事が休めない」と医師が止めるのも聞かずに2週間程度で退院し、職場復帰していました。- 入院期間も短く、すぐに職場復帰している
- 会社から労災も出ている
- 交通事故の算定額に基き、70万円を損害賠償として支払う
というのが、B男の弁護をしていた国選弁護人の主張でした。
A男さんはこの金額に納得できるはずもなく、示談交渉は物別れに終わりました。
A男さんからご依頼を受け、まずは先方の国選弁護人と改めて交渉しましたが、金額も言動も変わりませんでした。
それどころか、「いまなら70万円払う準備はあるが、裁判になったら0円になる可能性もある」と脅しをかけてくる始末です。
当然、A男さんは納得できません。先方の提示を断り、このままでは示談はしないと伝えました。
依頼している国選弁護人では埒が明かないと判断したB男は、新たに私選弁護人に依頼し直し、改めて交渉が始まりました。
新たに就いた私選弁護人は、A男さんに対してB男の謝罪の言葉を伝えることから交渉を始め、示談金額も200万円以上の増額をしてきました。
その真摯な態度と金額に納得したA男さんはB男に寛大な処分を求めることを記載した示談書に合意。無事に解決しました。
結果・解決ポイント
ホームから線路に突き落とされ骨折した傷害事件の示談金として、70万円というのはあまりに低額です。
弁護士を挟まずに交渉を続けた場合、百戦錬磨の相手方弁護士の言葉を鵜呑みにしてしまい、その金額で納得してしまったら、A男さんは大きな金銭的な損失を被るところでした。
ご依頼後、先方との交渉においては慌てず焦らず、交渉していくことを心がけました。
すでに起訴されており時間がないB男側は、当初依頼していた国選弁護人から私選弁護士に変更後、誠実な謝罪をしてきました。
最大の懸案だった示談金額も大幅に増額したことでA男さんも納得し、双方納得のいく解決へと導くことができました。
A男さんからも「相談する前はどうなることかと悩んでいた」「相談してよかった」とご満足いただけました。
不幸にも被害者となってしまい、納得できない示談金額を提示された際には、まずは弁護士にご相談ください。
同時に、加害者になってしまった場合にも、場合によっては国選弁護人に依頼するのではなく、刑事弁護のノウハウを持った私選弁護士に依頼する可能性を視野に入れていただきたいと思います。
今回のA男さんのように示談交渉が上手くいかないなど、お困りの方は、一度当事務所までご相談ください。
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