解決事例

社名のサジェスト汚染!風評被害を防ぐための削除対応

サジェスト汚染

ご相談までの経緯・背景

A社では、自社の社名をGoogleでウェブ検索した際にネガティブなキーワードが表示されてしまう、いわゆるサジェスト汚染に頭を悩ませていました。Google検索でA社の社名を入力すると、サジェスト機能によって、在籍している社員の名前とともに「反社会的勢力」や「暴力事件」、「パワハラ」といった印象の悪い単語が表示されるようになってしまったのです。

実際にはA社にそのような事実は一切ありませんでしたが、これらのサジェストキーワードによって風評被害が生じる可能性もあるため、早急な対応が求められました。A社では、事実無根のサジェストが表示されないようにしたいと考え、ご相談にお見えになりました。

解決までの流れ

Google検索で表示されるサジェストを削除するには、Googleの問合せフォームから削除申請を行います。
Googleは誹謗中傷の削除に応じてはいますが、サジェストや検索結果を削除することは、表現の自由や、インターネット利用者の知る権利の侵害にも繋がることから、削除申請がすべて受け入れられるわけではありません。

名誉毀損や営業権侵害など、どのような権利侵害があったのかを限られた文字数の中で論理的に説明し、法的根拠に基づいた適切な内容の削除申請を行う必要があります。
また、削除したいサジェストが多数に及ぶ場合には複数回に分けて申請を行わなければなりません。

この削除申請は、スムーズに認められれば数日でサジェストが削除されることもありますが、ケースによっては数か月から半年程度を要することもあります。
今回のケースでは、申請してから半月ほどでGoogleから1つめのサジェストが削除された旨の通知がメールで届き、その後順次、事実無根のサジェストが削除されました。

結果・解決ポイント

今回の事例では、問題となったサジェスト汚染について、「A社が反社会勢力と繋がっていたり、社員がパワハラや暴力行為を行っているかのような印象を抱かせるキーワードの表示は、A社や実在の個人に対する名誉毀損である」という旨を主張しました。

また、ウェブ上に「A社が反社会的勢力と関係している」あるいは「A社の社員がパワハラや暴力行為を行っている」と評価される内容のページが実在しないことも、サジェストキーワードが事実無根であることの根拠としました。
加えて、主張の根拠となる法律や判例も引用しながら、文字数制限の範囲内にまとめた削除申請の文章を作成しました。

インターネット検索が極めて身近なものとなった現代社会において、同様のお悩みをお持ちの企業様は多いのではないかと思います。
事実無根のサジェストキーワードによって企業イメージが低下する前に、ぜひ一度お気軽にご相談ください

担当弁護士
Authense法律事務所
弁護士 
(千葉県弁護士会)
千葉県弁護士会所属。創価大学法学部卒業後、創価大学法科大学院を修了。不動産法務(建物明渡請求訴訟)、離婚問題などの一般民事、インターネット上の誹謗中傷問題に関する発信者情報開示請求・記事削除請求など、様々な案件に取り組んでいる。Google検索における企業名のサジェスト汚染に対する削除申請や、大手SNSサイトへの発信者情報開示請求が認められた実績を有し、対応ノウハウの蓄積が少ないデジタル領域を含む近時の法律問題の解決にも強い意欲を持つ。
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